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Cloud MonitoringアラートのGoogle Chat通知(プレビュー版Google Chat通知編)

Cover Image for Cloud MonitoringアラートのGoogle Chat通知(プレビュー版Google Chat通知編)
目次

    クロス・マーケティンググループのYKです。

    以前、こちらの記事でCloud Monitoringを利用してサービスに発生した異常をメール通知する方法を紹介しましたが、今回はGoogle Chatに通知する設定の方法を紹介したいと思います。

    メール通知からGoogle Chat通知に切り替えたきっかけ

    事の発端はメール通知を設定した後の某日・・・。

    Cloud Monitoringのメール通知の設定が完了し、スマホにはアプリ版のGmailをインストール済み。これで万が一、業務時間外に異常が発生してもすぐに検知ができるので準備は万全。



    そう思っていた時期が私にもありました。

    業務時間中に、ふとメールをチェックするとフィルタ機能を使い自動でラベル付けしていたアラートメールが2通。受信時刻は2時間前。

    アラートの内容は一時的なアクセス集中によるCPU使用率の上昇で数分で正常値に戻っていたため特に問題はなかったものの業務時間中にアラートメールを見落とすという落とし穴が。

    原因はGmailの通知設定。アラートメールは「受信トレイをスキップ」してラベル付けしていましたが、ラベル毎に通知設定ができるのはアプリ版のみで、デスクトップ版は受信トレイに入ったメールしか通知ができない仕様のため、業務時間中にアラートメールを見落とすという結果に。

    社内のコミュニケーションツールはチャット(Google Chat)がメインのため、どうしてもチャットと比べてメールのチェック頻度は下がってしまうのですが、Gmailの通知設定によって更に追い打ちを掛けられたような気分です。

    とはいえ、見落としを防ぐためだけにメールをこまめにチェックするわけにもいかないので、アラートの通知先をGoogle Chatに変更することにしました。

    Google Chat通知の設定方法について

    Cloud MonitoringのアラートをGoogle Chatへ通知する方法は、以前はPub/Sub(+Cloud Run)を使う方法しかありませんでしたが、2023年9月にGoogle Chatへ直接通知する方法がプレビュー版で追加されました。

    各方法のメリット、デメリットを簡単に纏めると以下の通りです。

    通知チャンネルリリース段階メリットデメリット
    Pub/Sub一般提供(GA)
    • GA版のためSLAの対象になる
    • サポートされていないチャンネルにも通知できる
    • 通知内容をカスタムできる
    • 設定難易度:高
    • Cloud Runの管理も必要になる
    Google ChatPreview
    • 設定難易度:低
    • Preview版のためSLAの対象にならない
    • 通知内容をカスタムできない

    通知チャンネルにGoogle Chatを使用する方法は、2023/10/31時点でプレビュー版のためSLAの対象にならず仕様変更や公開終了する可能性もありますので、その点を踏まえてどちらを使用するかご検討ください。

    それぞれの設定方法を、前後半の2回に分けて紹介していきます。
    前半の今回は、プレビュー版として公開されて日が浅い「通知チャンネルにGoogle Chatを使用する方法」の設定手順を紹介します。

    なお、この記事ではCloud Monitoringのアラートの設定方法は紹介しませんので、アラートの設定方法はこちらの記事をご確認ください。

    設定手順

    ※2023/10/31時点で本機能はまだプレビュー版のため、本番環境で使用するのは非推奨です。その点を各自判断のうえご利用ください。

    1. Google Chatの設定をする 通知先となるチャットスペースやユーザーに「Google Cloud Monitoring」のアプリを追加します。

      1. 「アプリと統合」をクリック GoogleChat Monitoring 01

      2. 画面右上の「アプリを追加」をクリック GoogleChat Monitoring 05

      3. 検索欄に「Google Cloud Monitoring」と入力してGoogle Cloud Monitoringを追加する GoogleChat Monitoring 06

      4. アプリのメッセージに記載されている「space id」を確認(通知チャンネルの設定で使用) GoogleChat Monitoring 07

    2. 通知チャンネルにGoogle Chatを登録する

      1. 通知チャンネル編集画面を開いて「Google Chat」の「Add New」をクリック GoogleChat Notifications 04

      2. 「Chat Space ID」/「Display Name」を入力して「SAVE」ボタンをクリック

        設定項目設定値
        Chat Space IDアプリのメッセージに記載されている「space id」
        Display Name任意の表示名

        GoogleChat Notifications 05

    3. アラートの通知先チャンネルを変更する GoogleChat Policy 02

    通知結果の確認

    以前の記事と同様に、一時的にアラート条件を変更して通知内容を確認していきます。

    アラート発生時 Result GoogleChat 01

    アラート収束時 Result GoogleChat 02

    上記の画像は開いた状態になっていますが、真ん中の部分(Insident Labels~Show less)は折りたたまれた状態で通知がきます。

    また、最下部の「View」ボタンをクリックするとアラート(インシデント)の詳細をGoogle Cloudの管理画面で確認できるので、通知から詳細確認までの時間短縮にもなります。

    インシデント詳細画面 Result Alert 01

    所感

    Google Chat専用の通知チャンネルなだけあり、Pub/Subを使用した場合と比べて設定が非常に簡単でした。

    正直なところ、Cloud RunやPub/Sub等の管理が不要になるので、GAになったら既にPub/Sub版で運用しているものもこっちに切り替えたいと思えるほどでした。

    では、今回は以上です。
    次回は、後半のCloud Runを使用したカスタム通知編です。

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